ボウ アンド スクレイプ。 よく使うお辞儀の種類と練習法 How to Bow Correctly and Politely

CHARLES & KEITH ストラッピーボウブラックアンドホワイト ストライプサンダル / Strappy Bow Black And White Stripe San

ボウ アンド スクレイプ

「おはようございまーす!!!」 ドアを開けた瞬間に銀座の宝石店にしてはガッツリ体育会系の挨拶をぶつけられて、見目麗しい店主はやや面食らったようだったがすぐにいつもの冷静さを取り戻して挨拶を返した。 「……おはようございます。 いつも以上に元気な挨拶で恐れ入ります」 「挨拶は大事だってずっと言われ続けてきたからな! ばあちゃんにも、空手の教室でも」 俺がドヤ顔で言うと、リチャードはちょっと横を向いてこほんと一つ咳をした。 そのまま横を見ている。 何故黙る。 今日はまだ客もいないし大丈夫だよな? 今朝は目覚めも良かったし、天気もいいしと思って体を少し動かしてから来たせいかそういうノリになってしまったみたいだ。 だが、ドアを閉めてからやっとこちらを見たリチャードはわずかに眉間にシワを寄せていた。 説教か。 やっぱりだめなのか。 一瞬道場破りかと思いました」 「てきぎ、ってその時に最もふさわしい、とかってことだよな。 それに道場破りってリチャード、本当に本当に日本で生まれ育ったんじゃないよな……?」 どうしてここまで母国語じゃない言語を操れるようになるんだろう? それになぜ時々どの教科書にも載ってなさそうな言葉を知ってるんだろう。 まるでびっくり箱みたいだ。 宝石で出来た。 「師匠に見させられた映画が……いえ今更私の日本語力よりも、その場にそぐわない挨拶の話です。 礼儀の国に生まれ育っているのに嘆かわしい」 うっ。 容赦ないな。 確かに俺は失敗が多い。 いまだに失敗しては助けてもらっているのでぐうの音の出ない。 「ごもっともです」ととりあえず頭を下げておく。 リチャードは真面目な顔をしていたが、言葉の割には口元がなんだか少し上がっているように見える。 そういえばこいつが小難しい言葉で小言を言う時ってどんな時だっけと考えていると、一瞬その青い目がキラッと光ったように見えた。 これは。 次の瞬間、これ以上ないくらいに完璧な曲線を口で描くとおもむろに一歩下がって俺の前に立ち、それから右手を自分の体の前に添えるともう片方は体の横へすっと出し、右足をちょっと引いてお辞儀をした。 「中田正義さん、本日もどうぞよろしくお願い致します」 「こちらこそよろしくお願いしま……いたします」 思わずこちらも下手なお辞儀をしたものの、突然の事にあっけにとられて固まる。 そんな俺を見て今度はリチャードがドヤ顔で言った。 「逆にあなたがこんなふうに挨拶されたら違和感があるでしょう」 体は固まったまま頭でふわふわ思う。 逆に?違和感? 先に見えた表情からふざけてやった、のはわかっている。 まるで映画やドラマで見る執事みたいにかしこまったお辞儀だ。 けれどあまりにもリチャードのその仕草は美しく似合っていて、騎士か貴族みたいで(ーあ、本物の英国貴族だったー)、次に笑いがこみ上げてきた。 立ち振る舞いが美しすぎて笑うしかないし、そんな事をするリチャードが微笑ましくて思わず口元が緩んでしまったのだが、一度緩むと止まらない。 口元をむぐむぐさせてごまかそうとしたが駄目だった。 出会った頃はこんな失敗をするとザーッとそれはもう、吹雪のような目線を送られたものだった。 慣れたと言われるようになってから最近では、一見作り物のようなすまし顔から隠しきれない子供っぽさが覗く、そんな表情を良く見る様になったのはいつからだろう? そういうところも口元が緩む理由なんだけどなぁ。 でも仮にも上司に「微笑ましくて」なんて言えないし「美しすぎて笑える」も、多分なんかヤバイ。 一瞬悩んで、 「いや、わざとらしくやったにしてはあんまり優雅だったからさ。 お前ならきっといつ何をやっても優雅になるのかなと思って」と言ったらフンッと鼻を鳴らされた。 「貴方流の褒め言葉として受け取りますが笑うのは予想外でした。 ともかく、正義は優雅になるにはまだまだ特訓が必要なようですね」 「俺が特訓してそれをどこで使うんだよ……」 「人生何があるかわかりませんから」 いや確かに想像を超えることが色々あったけどさ。 でもこれは流石に使い所がないだろう。 っていうかそもそも使い所ってどこだ。 「お辞儀以外の所作も色々と特訓が必要なようですが、言葉ももう少々ステップアップして頂けると、よろしいかと」 「そっそれは頑張るって……」 「ここではお客様ともお話する機会が多いですが、少々砕け過ぎだと思うときには注意させていただきます。 お話が弾みすぎる時は要注意ですね。 あなたの口は」 お客さん達、みんな優しいもんな。 たまに変な人来るけど。 常連さんになるのは素敵な人たちばかりで、ついついこちらも立場を忘れて話してしまう。 前のバイトはまるで正反対で、会話は必要ないどころか相手さえほとんどいなかった。 あのままいたら俺の日本語能力はどうなってたんだろう。 「前のバイトでは怒られる以前に会話もほぼなかったしなぁ」 「前に言ってましたね。 ほぼ3語で済んでいたと」 次の瞬間、麗しい店主から信じられない言葉が発せられた。 「「うーっす」「ちーっす」「ざーっす」。 嘆かわしい」 「おま、」 うわあ。 衝撃すぎる。 しかも発音もバッチリだ。 だけどあの綺麗な顔で言われるとギャップとかそういうレベルを超えて破壊力がヤバい。 ヤバイしか言えない。 リチャードが言うだけでうーっす、がもはやセレブな方々が使う言葉に聞こえてくる。 「お前が言うとそれもアリな気がしてきた……」と呆然とした顔で俺が言うと、リチャードはなぜかまた眉をギュッと寄せて さらに額に手をやってしまった。 そして厨房と時計を指差す。 おっと、そんな時間か。 準備始めないとな。 俺はまだちょっと衝撃の余韻が残る頭を振りつつ、仕事を始めたのだった。 いつものようにお客さん達がさざ波のようにやって来ては去っていく。 リチャードにはあれ以上言われることもなかったが、落ち着いてくると言いたいこともなんとなくわかったので出来るだけ丁寧に応対しようと試みた結果、疲れた。 乙村さんは気さくで本来俺も話しやすい人なのだけれど、色々勘違いしているところがある。 これは自分の問題だ。 「やっぱ、向いてないのかな……」 片付けをしながらこぼすとちょうど厨房に入ってきたリチャードと目が合った。 しまった聞かれてしまった。 「今日中に片付けないといけない生菓子がふたつ、残っていたはずです。 久しぶりに自分で入れたお茶を飲みたくなりましたので向こうで待っていなさい」 あ、これは優しいリチャードさんだ。 こういう時は黙って従った方がいい。 俺がおとなしくソファーに座ると、静かな店の中で店の主はお茶の用意を始めた。 かたん カチャ さあっ カチッ シュワー カチャン ああ、良いな。 こういう音を聞いているだけで癒やされる。 前にリチャードが、誰かが入れてくれたお茶は美味しいと言っていたけれどこういうことなんだなと思った。 そしてそれはとても贅沢なことなんだと。 お盆を持ってソファーの方へやって来たリチャードに贅沢させてもらってるよなぁと言うと顔をじっと見られる。 「そう思えるのはとても大切な事です。 些細な事でも幸せと思える能力は素晴らしいものだと思いますよ。 それを持っているあなたもまた」 「ちっとも些細じゃないだろう! お前にお茶を入れてもらえるなんて」 「あなたの青い鳥はちゃんとあなたの中にいるのですね。 見失わないようにしなさい。 それにあなたが思っているよりもあなたはちゃんとやれていますよ。 そもそも見込みがなければ雇っていません」 何か褒められてる!顔が熱くなるからやめてくれ。 青い鳥?お話に出てくる鳥だっけ。 と考えながら顔が上げられないままケーキを食べお茶を飲む。 自分の分をすっかり食べ終わったリチャードが、さっきのやってみますかと聞いてきた。 何を?と首をかしげる俺に、立ち上がるように促す。 「特訓です」とちょっと楽しそうに言うと、向かい合わせになって朝やったようにお辞儀のポーズを取ってみせる。 「私と同じようにして、そのまま軽く頭を下げて。 もっとゆっくり! 手の力を抜いて! 照れるな」 教えるとなると厳しい先生は何回もダメ出しをしてくる。 「だからこれいつ使うんだって」 そう言ってみるものの「もう一回」と言われ仕方ないのでやってみせる。 「これに対して女性がするお辞儀もあるのですよ」 お辞儀をした格好のままの俺の前でリチャードは手を体の横に軽く広げ、膝をちょっと曲げて腰を落として見せた。 おお! まるでドレスを着たレディがいる! 実際はスーツの男なのに! 今度は見惚れなかったのはその時、入り口付近になにか見えたせいで。 顔を向けて固まった俺に気づいてリチャードもそちらへ顔を向け目を見開いた。 そこには人がいたのだ。 けれど信じてもらえたかどうかは、わからない。

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胸を手に当てて、足を交差させる、外国のあいさつの正式名

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ボウアンドアロースイング

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