睡眠薬 種類。 睡眠薬の強さはランキング付けできる?医師が教える睡眠薬の強さの考え方

抗不安薬・睡眠薬の種類と説明

睡眠薬 種類

それぞれのタイプによって、効果や特徴が異なります。 詳しくはそれぞれのリンクをみてください。 ここでは、おおざっぱにご説明していきたいと思います。 バルビツール酸系は、非常に効果が強力な睡眠薬です。 昔はよく使われていましたが、依存性の高さや安全性の低さが問題でした。 現在では、どうしても不眠が改善しない時だけに使われる睡眠薬です。 ・・がこのタイプに分類されます。 ベンゾジアゼピン系は、しっかりとした効果が期待できる睡眠薬です。 安全性は高いのですが、依存性が高いものもあるので注意が必要です。 薬の「強さ」と「作用時間」によって、睡眠の状態に応じて薬を選んでいきます。 非ベンゾジアゼピン系は、ベンゾジアゼピン系を改良した睡眠薬です。 効果の強さはベンゾジアゼピン系には及びませんが、筋弛緩作用が少なく、ふらつきや転倒の副作用が少ないです。 安全性の高さから、ベンゾジアゼピン系と並んでよく処方されています。 ・・がこのタイプに分類されます。 メラトニン受容体拮抗薬は、体内時計のリズムを調節するメラトニンというホルモンに働きかけます。 本来の睡眠メカニズムに作用するため、自然に近い眠気を促してくれる睡眠薬です。 このため、副作用が少なく、依存性の心配もありません。 残念ながら効果は弱いです。 がこのタイプに分類されます。 オレキシン受容体拮抗薬は、覚醒状態と睡眠状態のスイッチに重要な働きをしているオレキシンに働きます。 この薬も本来の睡眠メカニズムに作用するため、自然に近い眠気を促してくれます。 安全性も高く、依存性も少ない睡眠薬です。 2014年に発売されたばかりですが、今後の主力となってくる可能性を秘めた睡眠薬です。 がこのタイプに分類されます。 このように睡眠薬は5つのタイプに分けることができます。 ここでは種類も豊富に発売されているベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系睡眠薬について、その作用の強さを比較していきたいと思います。 ベンゾジアゼピン系と非ベンゾジアゼピン系は作用機序が似ているため、同じように考えていくことができます。 この2つのタイプを比較すると、非ベンゾジアゼピン系の方が副作用が少ない分、効果も穏やかです。 このため「強さ」でみると、ベンゾジアゼピン系>非ベンゾジアゼピン系といえます。 ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系睡眠薬を使い分ける時は、まずは作用時間から考えていきます。 それぞれの睡眠薬によって、効果のピークが異なります。 これをもとに4つのタイプに分けられます。 超短時間型:効果のピークは1時間未満、作用時間は2~4時間 (ハルシオン・マイスリー・アモバン・ルネスタ)• 以下の2点を踏まえて比較してみます。 このため、短時間型で比較します。 睡眠薬の強さは、量を増やせば当然強くなります。 睡眠薬によって最高用量が異なっています。 これは発売の時期の状況によっても左右されることです。 ここでは、最高用量での強さをもとに比較していきたいと思います。 このタイプでは、ベンゾジアゼピン系のハルシオンの効果が一番強いです。 ルネスタは発売が新しいため、用量が低めに設定されています。 リスミーは、もっとも効果が弱いと感じます。 エリミンは乱用されることも多く、発売中止になりました。 ドラールは欧米よりも用量設定が高く、強い効果が期待できます。 メラトニン受容体作動薬とオレキシン受容体拮抗薬では、それぞれロゼレムとベルソムラしか発売されていません。 3.不眠のタイプ別、睡眠薬の選び方 作用時間と睡眠の質によって、睡眠薬を使い分けていきます。 入眠障害:超短時間型~短時間型 中途覚醒:短時間型~長時間型・ベルソムラ 早朝覚醒:中間型~長時間型・ベルソムラ 熟眠障害:ロゼレム・ベルソムラ・鎮静系抗うつ薬 悪夢:三環系抗うつ薬 睡眠覚醒リズム障害:ロゼレム 睡眠障害にもいろいろなタイプがあります。 寝つきが悪い「入眠障害」、途中で目が覚めてしまう「中途覚醒」、明け方に目が覚めてしまう「早朝覚醒」。 睡眠障害のタイプに合わせて、睡眠薬の作用時間を変えていきます。 超短時間型や短時間型は、薬の効果がすぐに出てきます。 即効性が期待できるので、入眠障害に有効です。 短時間型では睡眠中を薬がカバーできるため、中途覚醒にも有効です。 中間型や長時間型は、身体に薬が少しずつたまって効果が出てきます。 中間型は4~5日かけて、長時間型は1週間以上かけて効果が安定します。 どちらも寝つきやすい土台を作っていくようなお薬です。 中途覚醒や早朝覚醒に有効です。 オレキシン受容体拮抗薬のベルソムラは、入眠障害にも効果がありますが、中途覚醒に大きな効果が期待できます。 ロゼレムは全体的に睡眠が改善していく睡眠薬です。 睡眠の質の障害がみられることもあります。 睡眠が浅くなってしまう「熟眠障害」、苦しい夢でうなされる「悪夢」、昼夜逆転してしまうといった「睡眠覚醒リズム障害」。 睡眠薬に限らず精神科のお薬には、睡眠の質に対して異なる影響があります。 睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠の2つに分かれています。 簡単にお伝えすると、• レム睡眠とは、脳が活動していて、身体が休んでいる睡眠。 夢を見ている。 ノンレム睡眠とは、脳が休んでいて、身体が活動できる睡眠。 寝返りをうつ。 になります。 この2つを明け方までに繰り返しています。 脳も身体も休めなければいけないので、どちらの睡眠も大切です。 ノンレム睡眠は深さによって4段階に分かれていて、3~4段階が徐波睡眠(脳波がゆっくり)という深い睡眠になります。 熟眠障害の場合、ベンゾジアゼピン系睡眠薬は浅い睡眠を増やしてしまうので逆効果です。 悪夢で悩まされている場合、夢をみているレム睡眠を抑えることが必要です。 ベルソムラでは夢を増やしてしまうので逆効果です。 睡眠薬ではありませんが、レム睡眠を抑制する三環系抗うつ薬のトリプタノールなどを少量使うことが多いです。 睡眠と覚醒のリズムが乱れている場合、体内時計の調整しているメラトニンに作用するロゼレムを使います。 4.睡眠薬を使っても眠れないときは? できるだけ少ない睡眠薬にするように心がけ、作用機序の異なる睡眠薬を併用していきます。 催眠効果の強い抗うつ剤や抗精神病薬を使うこともあります。 これまでみてきたように、不眠の状態によって睡眠薬を使い分けていきます。 効果があると思われる睡眠薬の中から、まずはできるだけ優しい薬を選ぶことが鉄則です。 1つの薬を決めたら、その薬の上限量まで使ってみます。 睡眠薬の量を増加させれば、効果は当然強くなり、作用時間も少しだけ延びます。 作用時間が長い睡眠薬や、ロゼレムでは効果が安定するまでには時間がかかります。 ロゼレムにいたっては、3か月が効果のピークともいわれています。 これらの薬を使っている場合は、焦らずに効果をみていきましょう。 もしも効果が不十分であったら、同じタイプの薬の中で効果の強い睡眠薬に変更してみます。 それでも効かなかった場合、どうしたらよいでしょうか?睡眠薬をやみくもに増やしてしまうと、副作用(ふらつきや日中の眠気)が増加するだけでなく、依存性も高くなってしまいます。 2剤目を追加する前に、必ず立ち止まって不眠の原因を考えます。 うつ状態や統合失調症などが隠れているかもしれません。 そのような方には、抗うつ剤や抗精神病薬の方が効果的なこともあります。 そして、睡眠のによい生活習慣を意識をしましょう。 具体的には後述させていただきます。 どうしても1剤で難しい場合は、2剤併用を検討します。 できるだけ作用機序が異なるものから選んだ方がよいでしょう。 足し算ではなく掛け算での効果を期待したいためです。 あともう一歩で何とかなりそうという時は、同じタイプを重ねることもあります。 2剤使っても効果が不十分な時は、3剤以上は使わない方がよいでしょう。 副作用や依存性が強くなってしまうことが多く、かりに3剤で効果がでても、身体が慣れてしまって効かなくなってしまうことが多いです。 ですから、2剤の組み合わせの中でよりよいものを探っていきます。 睡眠薬ではありませんが、抗うつ剤や抗精神病薬の中には睡眠効果が強いものがあります。 抗精神病薬:ジプレキサ・セロクエル・リスパダール・コントミン・ヒルナミンなど これらも組み合わせていきます。 依存性が高く、安全性の低いバルビツール酸系睡眠薬は、私は使わないようにしています。 5.睡眠によい生活習慣を取り入れましょう 睡眠薬に頼るだけでなく、生活習慣を意識していきましょう。 少ない睡眠薬で不眠を解消でき、睡眠薬をスムーズにやめられます。 不眠の治療は薬だけではありません。 薬の治療と並行して、睡眠によい生活習慣をぜひ取り組んでいただきたいのです。 生活習慣を意識すると、必ず実を結びます。 睡眠によい生活習慣とはどのようなものがあるでしょうか?厚労省で発表されているものに「睡眠障害対処12の指針」「健康づくりのための睡眠指針2014」というものがあります。 これを読んでみると、なかなか具体的に取り組めることが少ないです。 私の経験も踏まえて、睡眠によい生活習慣の取り組みをご紹介したいと思います。 よい睡眠をとるポイントは、リズム・体温・自信の3つがあります。 その他にも、カフェインや水分などにも気をつけましょう。 催眠効果の強い抗うつ剤や抗精神病薬を使うこともあります。 睡眠薬に頼るだけでなく、生活習慣を意識していきましょう。 少ない睡眠薬で不眠を解消でき、スムーズに薬をやめられます。 2017年3月22日 カテゴリー• 1,162• 月別アーカイブ•

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睡眠薬(眠剤)の効果と強さの比較

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睡眠薬の処方薬の種類や特徴はどういうのがあるの? 今、日本で承認されている睡眠薬の種類としては4種類存在しています。 ・バルビツール酸系睡眠薬 ・ベンゾジアゼピン系睡眠薬 ・メラトニン受容体作動薬 ・オレキシン受容体拮抗薬 これらの4種類が承認されています。 しかし、バルビツール酸系睡眠薬は耐性やベンゾジアゼピン離脱症候群の問題などから最近はあまり使用されていません。 その為、最近ではベンゾジアゼピン系睡眠薬が主流となり処方薬としてかなりの方に処方されています。 今回はベンゾジアゼピン系睡眠薬、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬について書いていきたいと思います。 超短時間型の薬剤・・・ハルシオン(トリアゾラム)、アモバン(ゾピクロン)、マイスリー(ゾルピデム)、ルネスタ(エスゾピクロン) 短時間型の薬剤・・・・リスミー(リルマザホン)、ロラメット(ロルメタゼパム)、デパス(エチゾラム)、レンドルミン(ブロチゾラム) 中時間型の薬剤・・・・ユーロジン(エスタゾラム)、ベンザリン(ニトラゼパム)、サイレース、ロヒプノール(フルニトラゼパム) 長時間型の薬剤・・・・ドラール(クアゼパム)、ダルメート(フルラゼパム)、ソメリン(ハロキサゾラム) これらがベンゾジアゼピン系睡眠薬の種類になります。 特徴としては、血中半減期によって分けられています。 短ければそれだけ効果が短いと言える。 これらの使い分けについてはまた次の章で書かせて頂きます。 使用は最初は超短時間型や短時間型から開始して、効果が見られなければ、中時間型や長時間型に変更していきます。 基本的には単剤治療が原則となっています。 特徴としては、メラトニンという受容体があるのですが、この受容体が1型と2型という2種類に優位に作用します(他にもメラトニン受容体があるのですがここでは割愛させて頂きます。 ) このメラトニン1型というのは催眠作用があると言われており、2型は概日リズム位相変位作用があると言われています。 曖昧な答えでごめんなさい。 これらの作用が覚醒中枢と睡眠中数の優位性を変化させて睡眠を誘発します。 睡眠のリズムがくるってしまった方の睡眠障害に適しています。 あとは依存や乱用、離脱や反跳性不眠が起こりにくいので使いやすいのも特徴です。 服用を始める前よりも不眠症が悪化している可能性があります。 ベルソムラ(スボレキサント)という名前になります。 特徴としては、覚醒を促進するオレキシン受容体というものがあり、その受容体の結合を阻害することにより睡眠しやすくします。 効果発現までには少し時間がかかるが、健忘作用や筋弛緩作用はないので使いやすい。 また最高血中濃度に到達までに時間がかかるので就寝1~2時間前に使用することでしっかり入眠を助けてくれる様になります。 このような特徴があり、ドクターはこれらを使い分けています。 その使い分けについて次の章で触れてみたいと思います。 睡眠薬の使い分けはどうしているの? 基本的にドクターは問診により、どういうタイプの不眠かを見極めています。 不眠症にもタイプがありまして・・・ ・入眠障害型・・・なかなか寝付けない。 寝るまでに30分~1時間かかる。 ・熟眠障害型・・・眠ったはずなのに、よく寝たという満足感がない。 ・早朝覚醒型・・・自分が起きようと思った時間よりも大分早く目覚めてしまう。 ・中途覚醒型・・・夜中に何度も目が覚める。 一度目が覚めたら中々眠れない。 この4つのタイプに分けられます。 (重複される方もいらっしゃいますが・・・) それを問診により判断しているのです。 ベンゾジアゼピン系睡眠薬だと、 入眠障害型の不眠症には超短時間型もしくは短時間型を選択し、 中途覚醒型、熟眠障害型、早朝覚醒型には中時間型や長時間型が選択される場合が多いです。 症状が重複している方に超短時間型と長時間型などという併用は基本的にしません。 単剤投与で様子を見るようにします。 メラトニン受容体作動薬は、 先程も書いたのですが、リズムが整わない不眠に対して有効です。 加齢と共にメラトニンの量が減少してくるので、それを補う形になります。 その為、服用していてもすぐに効くと言うものではなく 2週間位服用して初めて効果を実感するような感じになります。 目的としては、自然に近い寝付きにするために服用し、ベンゾジアゼピン系睡眠薬を減らしていく事を目的としている場合が多いです。 オレキシン受容体拮抗薬は、 どちらかと言えばメラトニン受容体作動薬に近いです。 先程、オレキシンが覚醒の作用があると特徴の所で記載させて頂きました。 このオレキシンなのですが、夜に少なく、朝に多くなると言われています。 そこで、夜に受容体を拮抗してオレキシンをあまり作用させなくし、朝はオレキシンが多くなるので、拮抗作用が追いつかなくなり目が覚めるということになります。 ただ、薬を飲むということは個人差もあるので、朝オレキシンがあまり多くならない場合だと、薬の効果でオレキシンが拮抗されてしまうので、起きにくかったり、起きても眠気が出てしまう場合があるということになります。 しかし、ベンゾジアゼピン系睡眠薬みたいに強制的に睡眠を促すという訳ではなく、自然に眠くなり、自然に起きる。 その為、ベンゾジアゼピン系睡眠薬を減らしていくことに一役かってくれると判断します。 この様な形で使い分けをしていきます。 ここから考えられることは、問診はかなり大事になってきますので、しっかりドクターと相談し、自分に合う薬を探してみてください。 最後に 今回、睡眠薬について色々書いてみました。 不眠は患者さんの人数としては本当に多いです。 しかし、最近ではいい薬も出てきていまして、メラトニン受容体作動薬のロゼレムやオレキシン受容体拮抗薬のベルソムラは不眠症の改善に一役買ってくれる薬だと思っています。 その為にもしっかりドクターと相談して頂き、使用して頂くと不眠も改善出来るのかなと思います。 参考にしてみてください。 カテゴリー•

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睡眠薬の種類と選び方|知っておきたい副作用と正しい飲み方

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このページの目次• GABAの作用を高めるベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬 現在、不眠症の治療薬としては、 ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬が広く使われています。 また、ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬には、色々な種類のものがあり、有名なものでは 「ハルシオン」が知られていますが、他にも以下のようなものがあります。 ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬 一般名 商品名 作用時間 トリアゾラム ハルシオン 超短時間作用型 エチゾラム デパス 短時間作用型 ブロチゾラム レンドルミン リルマザホン リスミー ロルメタゼパム エバミール、ロラメット ニメタゼパム エリミン 中間作用型 フルニトラゼパム ロヒプノール、サイレース エスタゾラム ユーロジン ニトラゼパム ベンザリン、ネルボン クアゼパム ドラール 長時間作用型 フルラゼパム ダルメート ハロキサゾラム ソメリン (「睡眠障害の謎を解く:櫻井 武(講談社)」より引用) 上記の表のとおり、作用時間も薬によって様々です。 例えば、入眠障害の場合には主に 短時間作用型の薬、中途覚醒や早朝覚醒の場合には主に 長時間作用型の薬が使われます。 ただし、これらはあくまでも一般的な例なので、実際にはその人の症状に合わせて最適なものが選ばれます。 覚醒と睡眠のしくみについてはでもお話ししましたが、脳には エンジン(脳幹)、アクセル(覚醒センター)、ブレーキ(睡眠センター)の役割を持つ部分が存在しています。 人が睡眠モードに入るときは、睡眠センターから脳幹に向けて 「休め!」の命令を出すことによって、 覚醒物質を作る働きにブレーキがかかります。 実はこのブレーキの実体こそが 「GABA」という物質なのです。 つまり、睡眠センターから脳幹に送られるGABAの作用を高くしてあげれば、ブレーキの力も強くすることができるので、覚醒センターの働きを抑えることができるのですね。 そして、その結果として、脳幹に睡眠が促され眠りを誘うという作用が働くのです。 睡眠の作用を助けるだけでなく不安もやわらげるGABA 上記では、GABAは睡眠センターのブレーキの働きを助けるということをお話しをしましたが、 脳内の不安を司る部分でも大きな働きをしてくれます。 そのため、GABAの作用を高めることによって、睡眠センターのブレーキの働きを助けるだけではなく 不安もやわらげることもできるのです。 このような抗不安作用を持つ薬を 「マイナートランキライザー」と呼び、ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬はその代表的なものであると言われています。 これらのことから、GABAの作用を高めることは、不安をやわらげるという点から見ても 睡眠を促すことに一役買っているのですね。 ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬の副作用 ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬は、先ほどもお話ししたとおり、現在、不眠症の治療薬として広く使われている睡眠導入薬です。 ですが、薬であるため どうしても副作用が起こってしまいます。 例えば、薬によってGABAの作用を必要以上に高くすると、 記憶力に問題が起こってしまいます。 (薬を飲んだ翌日までその薬の作用が体や脳に残ってしまった場合) これは、 認知機能や記憶を司っている大脳皮質にもGABAが沢山あるためです。 なお、このような症状を 「前向性健忘(ぜんこうせい けんぼう)」と言います。 上記の他、GABAは運動機能に関わる小脳などの部分にもあり、薬によって必要以上にGABAの作用を高めてしまうと 運動機能が低下する場合もあります。 これは、GABAには 筋弛緩作用(きんしかん さよう)があるためです。 特に高齢者の場合には、トイレに行ったときにフラフラして転んでしまい、その結果、ケガをしてしまう恐れもあるため注意が必要です。 つまり、これらからわかることは薬によって必要以上にGABAの作用を高めてしまうことで、 睡眠には関係のないところにまで影響が出てしまうということですね。 また、不眠で悩む人たちは、眠るために 「寝酒」をする習慣を持つ人が多いのですが、上記のような副作用は アルコールの摂取によってさらに強く出てしまいます。 そのため、ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬とお酒は、 一緒に摂らないようにしないといけません。 副作用の少ない非ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬 近年では、 非ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬(Zドラッグ)が開発されており、以下のようなものがあります。 非ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬 一般名 商品名 作用時間 ゾルピデム マイスリー 超短時間作用型 ゾピクロン アモバン エスゾピクロン ルネスタ (「睡眠障害の謎を解く:櫻井 武(講談社)」より引用) これらは、ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬と同様にGABAの作用を高める薬なのですが、 副作用がベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬よりも比較的少ないと言われています。 そのため、高齢者にはこのような、非ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬の使用が推奨されています。 まとめ 以上のとおり、今回は不眠症の治療に使われる睡眠導入薬についてお話ししてきましたが、睡眠導入薬を服用する際には注意しておきたいことがあります。 それは、ベンゾジアゼピン系及び非ベンゾジアゼピン系の睡眠導入薬は、治療中に自分だけの判断で急に止めると、 元々の不眠よりもさらに重い不眠になってしまうことです。 これを 「反跳性不眠(はんちょうせい ふみん)」と言います。 また、その他にも急な中止によって 「退薬症候(たいやく しょうこう)」と言われる有害な副作用を引き起こすこともあります。 そのため、睡眠導入薬を処方されて服用する場合には、 必ずお医者さんの指示に従いながら、適切な服薬をすることがとても重要になります。 それでは今回の記事は以上となりますが、次回のページでは 次世代の睡眠導入薬「オレキシン受容体拮抗薬」についてお話ししますね^^ 最後までご購読いただきありがとうございました。

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